Nばあちゃんの家にホドイモを分けて貰いに行った
昭和元年生まれのNばあちゃんは もう殆ど住民の居なくなった集落にたった一人で住んでいる
若い時に事故で歯の大部分を失い いくつもの病院に相談しても「元のようにする事は不可能だ 諦めなさい」と言われ悲しみに暮れたそうだ
割と早くにご主人を亡くされ 男の子三人を立派に育て上げた苦労人だが それを感じさせない程 元気で明るい
ホドイモも蕎麦もその他の野菜もたった一人で 植え付け 収穫までやってしまう
「今年ぁ もうせこいきに肥えグロもようせん」と言っていたのに結局いつも通りやり通してしまった
祖谷ではどの家もそうだが この年代の「生きる為のスキル」は凄いものがある
我々若い者(祖谷では 笑)にはとても真似が出来ないと思う
ばあちゃんの大好物のマヨネーズと卵と豆腐を土産に持って行くと「お土産貰うたんじゃきに 銭ぁええわ」と言ってくれたが 作物を作るには大変な労力と時間が掛かっていて そう言う訳にもいかないので 少し代金を置いて来た
年末のドカ雪の後は 好天が続き 特に今日は良い陽気なので 外で暫く談笑した
山をバックにしたばあちゃんの笑顔が素敵だったので ばあちゃんポートレイトを撮らせてもらった
「こんがなばあさん撮ってどうすりゃあ?若いおなごしならのうや ははは」
そりゃあ 若い娘さんはええけんど ばあちゃんもええぞよ